日本共産党

2003年12月31日(水)「しんぶん赤旗」

2つのタブーと「しんぶん赤旗」


 年の瀬もおし迫ったある日の午後、東京・内幸町の日本記者クラブで開かれた政治記者OB四十人ほどの集まり。一年を振り返り、来年の政治を見通す意見交換の会合でした。

 〇…八十八歳になる政治評論家が声を張り上げました。

 「十二月八日、朝刊各紙を開いた。太平洋戦争開戦日に当たるこの日、社説でそのことに触れた新聞は『しんぶん赤旗』だけだった。他の商業紙は一紙たりとも書かなかった。この一事をもって日本の商業新聞は口ほどに国を憂いちゃあいないことがわかる」。たしかに本紙八日付の主張は「太平洋戦争開戦62年 『最悪の選択』をくりかえすか」の題で、憲法に背く自衛隊のイラク派兵にたいし反戦平和の立場から、これを国民とともに阻む決意を示す論陣をはりました。

 〇…会合の話題は公明党・創価学会問題にも及びました。

 「総選挙の結果、自公二党連立政権になって公明党・創価学会が政権を左右する影響力を持った。仲間の政治評論家がある新聞に創価学会はフランスではカルト集団の疑いを持たれていると書いたら、ものすごい抗議と訂正を求められたと憤っていた。一九七〇年代初めの創価学会・公明党の言論妨害問題に近い状態がいま起きている。大口の広告主だし、批判すると創価学会員が不買に走る、おまけにわんさと悪口を浴びせられるからマスコミが取り上げようとしない。創価学会・公明党をこのままのさばらせていいのか」

 これには同調する発言が相次ぎました。ただ一人から異議を申したてる声が上がりました。「公明党は共産党を相手にたたかっている。そのことも大局的に評価する必要がある」。自民党ができない手段と方法で日本共産党に対抗している公明党・創価学会の役割を評価しろという意見でした。

 〇…イラクへの自衛隊派兵、自公連立への政権体制の移行などを踏まえたOB記者たちの話から浮かび上がるのは、マスコミに近年広がるタブー(禁忌=社会の習俗としてすべきでないとされていること)としての「戦争批判と創価学会」。そして、それらのタブーに無縁な存在として「しんぶん赤旗」、日本共産党がしばしば引き合いに出され話題にのぼることです。 (き)


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