2003年12月14日(日)「しんぶん赤旗」
経営破たんした工作機器製造の日立精機(本社・千葉県我孫子市)で働いていたJMIU日立精機支部の労働者五人が、経営を譲渡された森精機(本社・奈良県大和郡山市)に対して雇用などを求めて、千葉地方裁判所松戸支部に訴えていた裁判で十二日、原告・被告双方が裁判所の職権和解に応じ、労働者側が勝利和解を勝ち取りました。
和解内容は、(1)日立精機は経営破たんの責任と解雇、団体交渉を拒否したことを謝罪し、JMIU組合員が〇二年九月三十日退職したことを確認する(2)森精機と森精機ハイテック(森精機の子会社)、日立精機は解決金を支払う―などです。
日立精機は昨年八月倒産し、同年九月末従業員八百人を全員解雇。森精機に経営を譲渡しました。解雇された労働者はJMIU日立精機支部を結成し、千葉地方労働委員会に不当労働行為の救済を申し立てました。また、千葉地裁に地位確認、賃金の支払いを求めて提訴していました。
千葉や奈良の県労連、日本共産党の国会・地方議員が支援し、県も森精機に雇用確保を働きかけていました。
JMIU支部の青木利治委員長の話 日立精機には退職金の全額支払いと事実上の解雇撤回を、森精機には解決金の支払いを認めさせるなど企業の社会的責任を果たさせることができました。多大なるご支援に感謝します。