2003年12月7日(日)「しんぶん赤旗」
日本労働弁護団は六日、二十八都道府県、二十九カ所で「リストラ・残業110番」を実施しました。東京の同弁護団本部では、午前十時から常時十五人の弁護士が七台の電話で相談に応じました。
寄せられた相談では、「月十時間までしか残業代が支払われない。実際に残業してタイムカードを押せば払われるが、厳重注意される。タイムカードを押さなかったり、修正液で修正している」(大手商社・男性・正社員・42歳)、「残業代が支払われていなかったので、労基署が調査に入り、七月分から九月分に限り支払うことになったが、みな百時間を超えていたため、会社は就業規則を変え、就業時間を七時間から八時間にして、さかのぼって計算して残業代を減額した」(大手生命保険会社・女性・正社員)をはじめ、不払い残業をめぐる声が目立ちました。
また、「リストラ部屋に入れられている。『仕事を探すのが仕事』。自分で職安にいくが、なかなか決まらない」(大手石油会社・48歳)などの退職強要も依然として多く、「黒字にもかかわらず、部門成績が悪いとして『来月から賃金を10%カットする』といわれている」(不動産会社・男性・50歳代)という一方的な賃金切り下げの相談もありました。