日本共産党

2003年11月29日(土)「しんぶん赤旗」

日本共産党が追及

労働者ら勇気の告発

72億円 不払い残業代 払わせる


 残業しても割増賃金を支払わないサービス残業(ただ働き)をさせていた企業にたいし、全国の労働基準監督署が是正指導して労働者に支払わせた金額は昨年十月から今年三月までの半年間で七十二億円にのぼることがわかりました。厚生労働省が二十八日、発表したものです。

 百万円以上支払った四百三企業を集計。六万三千八百七十三人の労働者に七十二億三千八百九十九万円を支払いました。企業平均では千七百九十六万円、労働者平均で十一万円になります。

 業種別では、製造業がトップ(百二十九社)で、商業(九十七社)、金融・広告業(四十五社)の順。支払額では商業が一位(二十四億二千万円)です。

 是正指導の事例としては、▽時間外労働をさせても労働者に自己申告させなかった(千人の銀行業)▽労働者がパソコンに出退勤時刻を自己申告で入力させ、時間外労働がないようにみせかけた(八百人の電機機械器具製造業)▽時間外労働は月四時間を上限にし、それ以上を申告しないよう労働者に徹底、労働時間を管理するコンピューターのデータを改ざんしていた(六十人の社会福祉施設)─などがありました。

 サービス残業是正・根絶をもとめて日本共産党は、くりかえし国会で追及してきました。職場労働者や家族からの勇気ある告発が世論を広げ、厚労省も監督、指導に乗り出しています。


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