2003年11月28日(金)「しんぶん赤旗」
日高教と全国私教連が発表した高校生就職内定実態調査のまとめ(十月末現在)には、高校生の就職や進路を担当する教員の切実な声があふれています。
「まとめ」では「県下で何名かの求人を出し、それを上回る受験者を出しながら一名も合格を出さなかった企業がある」など企業側の横暴が急増しているのが特徴です。
障害児学校高等部生徒の就職難は、さらに深刻。「障害者に対する求人はないに等しい」「就労条件は正規採用であっても時間給で給料が支給されるケースがほとんど」といいます。イラク派兵への動きが強まるなか、自衛隊の勧誘が、特に北海道、九州で活発。「道端で声をかけたり、希望しない生徒への対応は非常識」など、なりふりかまわない勧誘に強い批判が出ています。
日高教や全国私教連は大企業に「一事業所で一人の雇用を緊急に増やしてほしい」と働きかけたいとしています。日高教の北野庄次書記長は「学校にくる求人が二人に一つと激減している状況で、生徒が自らチャレンジすることをあきらめ、在学中からやっているアルバイトを卒業後も継続する傾向も見られる」といい、「政治を動かす国民世論をつくるために実態を広く知らせていきたい」と話しています。