2003年11月27日(木)「しんぶん赤旗」
二十六日付東京都公報で公表された二〇〇二年の政治資金収支報告書で、前財務副大臣の小林興起衆院議員(東京十区)が支部長を務める自民党東京都第十選挙区支部が、商品先物取引業界から約七百六十万円の献金を受け取っていたことがわかりました。このうち、商品取引所法違反(虚偽記載)の疑いで今月五日、東京地検の捜査を受けた業界大手の東京ゼネラル(福岡市)から受け取った八十万円については、十二日付で取り消しの修正報告をしていました。
同支部は五千四百二十五万円もの企業・団体献金を集めています。このうち、強引な勧誘などで被害も出ている商品先物取引業界からの献金は、商取政策研究会(東京・豊島区、二百四十万円)、日本ユニコム(同・中央区、百五十万円)、豊商事(同、二十四万円)、小林洋行(同、十二万円)など十五の企業・団体で計七百五十八万円にのぼります。これは企業・団体献金全体の、14・0%を占めます。
小林議員は、商品先物業界を所管する旧通産省OBで、自民党の商工部会長なども務めました。同支部と同議員関連の四つの政治団体は、商品先物取引業者関連の政治団体からの献金計五百八十万円分(一九九九年から二〇〇一年までの三年間)を報告書に記載せず、ことし五月に訂正していました。
また、同支部は、サラ金大手のプロミスから十二万円を受領しています。
自民党の鴨下一郎前厚生労働副大臣(衆院東京十三区)が支部長を務める自民党東京都第十三選挙区支部で、サラ金業界の政治団体「全国貸金業政治連盟」から二十万円の献金を受け取っていました。同政治連盟は、出資法の上限金利引き上げを掲げ、政界工作をしています。また、今回引退した粕谷茂元自民党衆院議員(東京七区)の選挙区支部は、元専務らが逮捕された武富士から三十六万円を受け取っていました。