2003年11月25日(火)「しんぶん赤旗」
「消費税増税でトクをするのはだれでしょう」「弱い者いじめの増税はやめさせましょう」。冷え込みが厳しい二十四日、消費税をなくす全国の会は、東京・JR巣鴨駅前で増税反対を求める宣伝をおこないました。東京の会、文京区の会が合流。一時間で四十三人分の署名が集まりました。
マイクを握った東京の会事務局長の川上允さんは、「税金は本来、庶民の暮らしと営業を守るものですが、まったく逆になっている」と指摘。「政府は東京湾に赤字の橋を何本もかけるような無駄な公共事業をやり、お金がなくなったら増税とは身勝手だ。社会保険負担をしたくないから消費税増税という大企業も身勝手だ。所得の低い人ほど負担の重い消費税増税を、一緒にやめさせましょう」と訴えました。
「署名って初めて」「消費税はない方がいいもんね」と署名に応じたのは、女子高生の四人連れ。山口・下関市から上京してきたという六十代の男性は、「増税を言う前に、道路とかダムとか削るところがあるでしょう」と憤ります。
「増税は困るよね」と署名した女性(66)は、横浜市でひとり暮らしをしています。年金は月四万円にも満たないため、介護の仕事をしているといいます。「この年になっても働かないと、食べていかれないんだよね。“高齢化社会のため”なんて聞こえのいいこと言うけど、その高齢者からも消費税をとろうっていうんだから、ちょっと腹が立つよね」と話していました。
自転車を止めて署名した綿貫正夫さん(65)は、豊島区内で理容店を営んでいます。現在は消費税の免税業者で、お客さんから消費税をもらっていませんが、免税点を引き下げ新たに百四十万の業者を課税対象とする改悪消費税が実施されたら課税業者になるといいます。「課税になったらお客さんから消費税をもらわないとやっていけないが、値上げになると客足に響く。不況で売り上げが激減しているところに増税になったら、小さな店は、商売を続けられないよ」と語っていました。