2003年11月21日(金)「しんぶん赤旗」
郵便局で働く労働者でつくる郵産労(郵政産業労働組合)東京地方本部の組合員が二十日、来年二月からの導入が計画されている新しい深夜勤務制度に反対して、東京・千代田区の郵政公社本社前で座り込みました。十九日から続けているもので、二十一日まで三日間の行動です。
朝から冷たい雨が降るなか、二十三人の組合員が「殺人勤務導入絶対反対」「生命と健康を守るため、計画の撤回を」などと書いたゼッケンをつけ、「深夜労働の軽減を」と大書した横断幕を手に訴えました。
郵産労東京地方本部の土田和男委員長は、「現在実施されている夜勤制度でも、この十年間で百人の労働者が在職死亡しています。それなのに、今回導入が計画されている深夜勤務制度は、はるかに過酷なものです。所属組合の違いを超えて労働者三百人から寄せられたアンケートでも、98%が導入に反対しています。効率優先による殺人的な深夜勤制度の導入は撤回せよ」と訴えました。
ことし四月に郵便局が郵政公社に移行し、生田正治総裁(商船三井会長)が就任しました。「勤務時間等の見直し」を口実に、服務規定の大改悪が計画され、現場労働者の怒りをよんでいます。
これまでの夜勤は、間に二時間ないし二時間半の仮眠時間を含む十四時間勤務でした。勤務明けの翌日は、なるべく週休か非番にする職場慣行でおこなわれていました。
これを公社は「効率が悪い」として新しい制度を導入しようとしています。たとえば午後九時から翌朝八時までの実質十時間勤務をし、その日の午後九時にまた仕事につくことを四日連続でおこなう、という内容です。
三百二十局で働く二万人の労働者に影響するもので、公社は当初五月からの実施を計画していましたが、職場の反発が強く、十月、来年二月と実施が延期になっています。