2003年11月21日(金)「しんぶん赤旗」
全国の開業医らで組織する全国保険医団体連合会は二十日、「患者負担の軽減」や「診療報酬の改善」を求めて政府や国会議員への要請行動を終日繰り広げました。全国から約七十人が参加。
室生昇会長らは財務省主計局の向井治紀主計官に「健保・国保の二割負担化など患者負担軽減の予算措置をとること」などを要望しました。同主計官は診療報酬の来年度改定について、「診療報酬本体は賃金・物価動向でマイナス3%、薬価は市場実勢でマイナス1%前半」と数字を紹介しつつ、「改定の具体的な数字は予算編成で考える」としました。
また、入院の食事療養費について「保険から一日五百円引き下げ」と報じられている問題で、同主計官は「食費の見直しを検討していることは事実」とのべ、「将来的にホテルコストや食費は保険から外し、差額徴収は自由化すべき」との考えを示しました。
参加者は「患者負担増で修理しようもない総入れ歯を新しくできず、『修理してくれ』という患者が増えた」「診療報酬の引き下げと患者減で経営は限界。地域の歯科医が四人も自殺した。これ以上の診療報酬の引き下げはしないでほしい」と深刻な実態を訴えました。日本共産党の小池晃参院議員が同席。
同行動では「自衛隊のイラク派遣反対」と「消費税率引き上げ計画中止、医療ヘのゼロ税率適用」を要請しました。