2003年11月15日(土)「しんぶん赤旗」
小野清子国家公安委員長の政治勉強会に右翼団体「全日本愛国者団体会議」の志賀敏行名誉議長が会長を務めていた建設会社が会費を支払って参加していたことが十四日分かりました。この建設会社はこのほかにも同委員長の政治団体に九五年−九八年までの四年間で計九十六万円を献金していました。
右翼・暴力団と政治家との癒着はこれまでもたびたび問題になってきましたが、右翼・暴力団を所管する国家公安委員長だけにその資格が問われる重大問題です。
志賀名誉議長が会長を務めていたのは建設会社「京三建設工業」(東京・千代田区)。同社は、小野事務所が主宰する朝食勉強会に会社として会費を支払い、少なくとも昨年中の一回に社員が参加しました。ほかに、同社は小野氏が所属する派閥のパーティー券も購入したといいます。
勉強会は年に三回開かれ、会費は一回二万円。
「全日本愛国者団体会議」は国内最大規模の右翼団体の連合組織。五九年に結成され、二代目の議長団代表には、三〇年に東京駅で浜口雄幸元首相を狙撃して後に死亡させた佐郷屋嘉昭終身議長(故人)が就任。志賀名誉議長は暴力団「松葉会」に所属していました。
小野委員長は一九八六年参院議員に初当選。自民党江藤・亀井派で、今年九月、国家公安委員長に就任。同委員長は「(お金は)お返しするということを(福田康夫官房長官に)一応お話ししておいた」などと釈明。福田長官は「(同委員長が右翼幹部との)背景を承知していないというならやむをえなかったかもしれない」などと擁護しています。