2003年11月5日(水)「しんぶん赤旗」
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九日の総選挙投票日まで残り五日間となった四日、日本共産党東京都委員会はJR池袋駅東口で不破哲三議長を迎えた街頭演説を開き、一万四千人が聞き入りました。「政府と財界、自民、公明、民主まで総動員したその野望に正面から立ち向かい、悪政に反対をつらぬく日本共産党が前進するならば、それは悪政をくいとめる大きな力になると同時に、二十一世紀に国民が主人公の政治をつくる大きな足場をつくることになる」との不破議長の訴えに、後援会員、支持者のほか、仕事帰りの人や買い物客が足を止め、駅前を埋めつくしました。
「最終盤の選挙戦を通じて、自民党、政府・財界が二十一世紀の日本をどんなものにしようとしているのかはっきりしてきた」と切り出した不破氏は財界・大企業に顔を向けている小泉政治とともに、消費税の大増税、憲法改悪の計画を告発。この二十一世紀の運命にかかわる大問題に民主党が反対するどころか、自民党と同じ立場に立っていることを指摘し、「これに反対せず、国民の代表といえるのか」と批判しました。
そして、奥田碩トヨタ会長をトップに巨大企業の会長・社長ら二十六人が役員を務める日本経団連など「財界」の実態を示すとともに、この利害集団が、自分たちのもうけのためになる政治に切り替えようとアメリカ式二大政党制のシナリオを書いてきたことを具体的に解明。「日本の政治を消費税増税、憲法改悪に賛成する二つの政党一色にぬりつぶす財界の野望は絶対に許すことができない」とのべると、大きな拍手が起こりました。
「今こそこれに反対する本当の野党が必要だ」とのべた不破氏は、党創立から八十一年間、国民が主人公、侵略戦争反対の旗を命がけで貫いてきた日本共産党の歴史を紹介。「歴史は日本共産党を迫害した軍国主義者ではなく、日本共産党こそ、国民の党、愛国の党だったことを証明した」とのべ、この主張が憲法に刻み込まれていることを訴えました。
不破氏は、この憲法を政治や外交に生かすことが大事だとして、アジアやイスラム諸国と広い友好と連帯を築いてきた日本共産党の野党外交をその実例として紹介。「日本の政治そのものが自立的平和的外交に転換したら二十一世紀、すばらしい展望が開かれることを示している」と強調しました。
最後に「消費税増税反対の一票、憲法改悪反対の一票、子どもたちに誇りをもって引き継げる国民が主人公の日本のための一票をこぞって日本共産党とその候補者へ」と力を込めて訴え、大きな拍手に包まれました。
大奮闘している比例東京ブロックの五候補がせいぞろいし、若林義春比例候補(党都委員長)が「東京での日本共産党の比例の二議席を必ず確保し、さらに三議席へ、最後の最後まで支持を広げてください」と訴えて、大きな拍手を受けました。
東京・港区の西川香子さん(28)は、「消費税を上げて、国民からどんどん税金をとっていこうというのは、本当に怖い。財界が政党にランクをつけて献金していこうとするなんて、国民のための政治はできないなと思った。あと五日間、共産党を勝たせるために絶対がんばる」と話していました。
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