2003年11月4日(火)「しんぶん赤旗」
大企業職場で、日本共産党労働者後援会員のAさんが、労働者のBさんと休憩室で会話しました。
Aさん 今日も門前でビラ、配ったけど、読んでくれたかい。
Bさん 共産党はいいこといってると思うよ。消費税の税率引き上げはおれも反対だ。消費税5%でも国民一人あたりの負担は年間十万円で、10%になったら二十万円になるんだって。
Aさん そうだよ。四人家族だったら、年間八十万円の負担だよ。
Bさん 冗談じゃないよ。ボーナスが吹っ飛ぶじゃないか。うちのかみさんも怒り狂うよ。
Aさん 民主党も年金財源には消費税をあてるといい、「10%になることもある」と菅代表がいっているんだから。消費税アップは自民党とかわらないよ。
Bさん そうかもしれん。だけど、もう自民党の政権がつづくのはがまんができん。一度、政権交代で民主党にやらせてみてもいいんじゃないか。共産党は好きだけど、小さくて力がないからなー。
Aさん いやいや、そんなことないよ。サービス残業問題をみてみなよ。日本共産党ががんばって、最近トヨタやスズキ、三菱電機など大企業に不払い残業代を労働者に支払わせたことを知っているだろう。
Bさん 共産党ががんばっているのは知っているよ。
Aさん 国会で二百四十回もとりあげて、やっと政府も重い腰を上げてきた。最初、政府の認識はひどいもんだった。森前首相なんか、日本共産党の志位委員長の質問に「サービス残業は一律に悪ではない」と答弁したもんだ。厚労省の役人があわてて駆けよって耳打ちして、「サービス残業は労基法違反」と答弁を修正したことがあるんだよ。
Bさん 残業させて残業代を支払わないなんて、犯罪だろ。会社もひどいよな。
Aさん 政府の認識を変えさせて、サービス残業根絶の厚労省通達を一昨年と今年と二回出させたんだ。この前仕事で愛知県の豊田市にいったら、タクシーの運転手が、国会でトヨタのサービス残業問題を共産党議員がとりあげたことを知っていたよ。共産党は、労働者のために大きな力を発揮しているんだよ。
Bさん たしかにサービス残業はいやだね。だけど、会社ににらまれそうで、手当を払えといいにくくてね。
Aさん 労働者はみんな困っているよね。だから共産党がとりあげてきたんだ。労働者や、「このままでは夫が過労死してしまう」と心配した奥さんからの労基署への告発も相次いで、労基署も立ち入り調査と指導をつよめている。全国で二年半で百五十億円以上の不払い残業代を支払わせた。
これは、まだ氷山の一角で、共産党はこれを根絶する法律をつくろうと提案しているんだよ。
Bさん なるほどな。
Aさん サービス残業をなくせば、百六十万人分の雇用が生まれ、失業率を2・4%下げる効果がある。GDP(国内総生産)を2・5%押し上げる効果があると民間研究機関が試算している。
いま大企業は、リストラ、賃下げでやりたい放題だ。労働者はみんな不安で困っている。こういうときだから、大企業に堂々とものをいえる党でないと、労働者の生活はよくならない。
民主党はトヨタの会長でもある奥田日本経団連会長に企業献金をねだっている。これでは大企業にものをいえるはずがないよ。
Bさん そうか。大企業に堂々とものをいえる党か。やっぱり民主党より共産党の方が頼りになるな。