2003年11月3日(月)「しんぶん赤旗」
メディアの総選挙世論調査が行われていますが、日本共産党本部に「設問が恣意(しい)的で世論誘導だ」との批判の声が次々寄せられています。
静岡市の男性は毎日新聞世論調査のアンケート依頼を受けました。“自民、民主のどちらが良いか一つだけ答えてください”という設問に、「両方とも悪い」と答えると、調査員は「“ノーアンサー”ですね」。この男性は「これでは、よりまし論で二党のどちらかを答えてしまう人もいるのではないか」と批判しています。
東京・豊島区の男性(47)は朝日新聞の世論調査に協力しました。総選挙後の政権の枠組みについての設問で、「自民党中心の政権か、民主党中心の政権か」の二者択一を求められ、これに「どちらでもない」と答えると、調査員は「はっ?」と困惑した様子。この男性が「ほかに選択肢はないのか」というと、「ほかにはない」という返事。この男性は抗議しました。
名古屋市在住のAさんも朝日新聞の同じ質問に、「共産党」だと答えると、「共産党は別にして、どちらですか」と、聞き返されました。
埼玉・所沢市の男性(57)は、テレビ朝日「ニュースステーション」の調査対象に。道路公団の藤井総裁更迭問題で、「石原大臣の言い分が正しいか、藤井総裁の言い分が正しいか」と聞かれ、「どちらも問題がある」と答えると、調査員は「『わからない』ですね」。
こうした世論調査を受けた人からは「二大政党をあおる世論誘導みたいで、どんなふうにまとめられるのか、心配だ」との声があがっています。