日本共産党

2003年11月2日(日)「しんぶん赤旗」

民由合併

稲盛京セラ名誉会長が仕掛け告白

「必死で説得した」

週刊誌


 政権交代可能な「保守二大政党制」に向けた財界の動きのなかで、民主党・自由党の合併に直接かかわった京セラの稲盛和夫名誉会長が、『アエラ』十一月十日号でその“仕掛け”を告白。民由合併の真相が判明してきました。

 同誌の記事で、稲盛氏は「民主党の鳩山由紀夫さんが失敗した後、電話を下さって、なんとかまとめて欲しいと頼まれた。私も両党が合体すれば政権交代が可能な政治ができる、と思っていたから必死で説得した」とのべています。

 鳩山氏の失敗とは、昨年十二月に自由党の合併を推進した鳩山氏が民主党内の反発から辞任に追い込まれたことをさします。稲盛氏はそのときから「菅直人と小沢一郎を裏で取り持った」(『アエラ』)というのです。

 稲盛氏の仕掛けについては、小沢氏も「稲盛さんは早くから『一緒にならないと駄目だ』と一所懸命にいってくれていました」(『政界』十月号)と証言しています。水面下での動きとともに、民由合併合意に先立つ七月一日には民主党「大躍進パーティー」で稲盛氏が来賓としてあいさつ。「民主党が政権交代可能な健全野党へ成長することを願っている。日本国民のため大同団結を」とのべました。

 このあいさつを聞いた鳩山氏は「ぜひここは稲盛さんに、自由党との合流の話を実現させていただくために会談をセッティングしていただきたい」(同前)と申し入れたのです。

 つまり、昨年十二月の合併失敗後、鳩山氏から稲盛氏に働きかけがあり、水面下で稲盛氏が小沢・菅両氏の説得にあたり、七月の民主党パーティーのあと、最終的な会談のセッティングをした−当事者の証言からみえてくる流れからは、民主・自由合併自体が財界シナリオですすんだことを改めて裏付けています。


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