2003年11月2日(日)「しんぶん赤旗」
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小選挙区の衆院東京十区に立候補している民主党の鮫島宗明前衆院議員が「特別のお願い」として「比例区で公明党も支援して」と訴える文書を選挙区内で送付していることが本紙の調べでわかりました。
民主党候補陣営が「比例で公明党を」と呼びかける事例は福岡四区でも表面化しており、与野党に分かれて“政権交代を争う”と宣伝する両党陣営の「協力」に「まったく筋がとおらない」と批判の声があがっています。
鮫島前議員名の文書は「後援会員の皆様への特別のお願い」と題するもの。「さめじま宗明事務所」の封筒のなかに、民主党号外とともに同封されていました。
文書は、「私からの特別なお願いなのですが…今度の選挙で、比例区で『公明党』も支援して頂きた」い、「特に東京で…公明党へのご理解を頂きた」いと支援を依頼しています。続けて「小選挙区では…『鮫島宗明』の当選を確実なものに」などと訴えています。「公明党をサポートする会」(多田省吾代表、公明会館内)発行の会報が同封された封筒もありました。
「お願い文書」について、鮫島議員の石山誠・公設第一秘書は本紙の取材にたいし「すべて私の責任でやっている」と、同文書の作成を認めたうえで、「結果的にこのことが政権交代につながると思っている。封筒は特定の人にダイレクトメールで届けた」などと答えました。
また、福岡四区では、民主党の楢崎欣弥前衆院議員の後援会「楢崎後援連合」の名前で、「比例区は公明党を応援します」と書かれた支援者名簿などが配布されました。この文書には、山本悌次郎名誉会長と西口昌宏会長が名をつらねています。文書について、楢崎陣営は「楢崎後援連合の一部が、勝手連的に公明を支援している」(「毎日」十月二十五日付)と語り、陣営の一部が公明党を支援していることを認めました。