2003年10月20日(月)「しんぶん赤旗」
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「『しんぶん赤旗』の記事のおかげで失業保険給付が増えました」。喜びの電話やファクスが赤旗編集局に相次いで寄せられています。
一日付で報じた、「デパートの『丸井』 95%の社員に“転籍か退職か”二週間で選択迫る」の記事。やむなく退職募集に応じた労働者を、自己都合離職扱いにしようとしている会社側のごまかしを告発。“会社都合による離職”であると、ハローワークで主張できることを紹介しました。
記事のコピーが労働者の手から手に渡り、“みんなで一緒にハローワークにいこう”という人たちの輪が広がりました。
このため、「自己都合になる」(広報担当者)といいはっていた丸井でしたが、おし通すことができなくなりました。今月十三日付で「離職された皆様へ」という文書を発送し、「今回の離職理由について、特定受給資格者として認定がされました」と連絡しました。会社の都合による離職であることを認めたものです。
希望退職に応じた労働者は、「これから職探しに不安がありますが、給付日数が増えて、少し気持ちが楽になりました」と話しています。
失業給付日数は、「自己都合」離職の場合は勤続二十年以上でも最長百五十日で、約三カ月後からしか受け取れません。“会社都合による離職”(特定受給資格者)の場合は、四十五歳以上六十歳未満で勤続二十年の場合で三百三十日と大幅に伸び、一週間後から給付を受けられます。丸井で「希望退職」に追いやられた労働者は全体の11・5%、七百五十人でした。