日本共産党

2003年10月15日(水)「しんぶん赤旗」

「消費税、10%も」

菅民主党代表が初の言及


 民主党の菅直人代表は十三日、大分市内で記者会見し、同党が「政権公約(マニフェスト)」で打ち出した基礎年金の全財源を消費税の一部で賄う構想に関して、「現在でも財源をすべて消費税にすると6%ぐらいになる。将来、あれこれ考えて10%程度になることもある」と述べ、将来的には税率10%の可能性もあり得るとの認識を示しました。同党が二ケタ税率への引き上げを打ち出したのは初めて。

 菅氏は、税率引き上げで「基礎年金の掛け金がなくなるから、負担増と負担減がある程度見合いになる」と述べるとともに、消費税の使途が医療、介護などにも広がっていくとの見方を示しました。

 消費税二ケタ税率への引き上げをめぐっては、日本経団連が遅くとも二〇〇七年度までに10%(将来は18%)、経済同友会も二〇二〇年度には消費税率を19%にする「税制改革」の提言を発表。それぞれ、基礎年金の財源に消費税を充てる民主党の「政権公約」には、「消費税を基礎年金の財源に充てるとしている点には賛同する」(奥田碩日本経団連会長)、「消費税を活用するという点でも同じ考え方」(北城恪太郎経済同友会代表幹事)と評価しています。

小泉首相も「上げる環境なら上げる」

 小泉純一郎首相は十四日、東京・渋谷で街頭演説を行い、消費税の税率について、「私の在任中は上げない」とのべる一方で、「私は三年間様子を見て、上げる環境なら上げる」と増税に言及しました。

 また、「次の首相が消費税を上げる段階になっても、私の徹底した行財政改革が効果を出し、(消費税率の)上げ幅は少なくなる」とのべ、消費税増税を打ち出している民主党を念頭に置いて、増税の上げ幅を競い合う姿勢を示しました。


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