2003年10月4日(土)「しんぶん赤旗」
日本共産党の木島日出夫議員は三日の衆院法務委員会で、野沢太三法相が就任会見で集団的自衛権について「保有しているが行使できないというのは国民に理解しにくい。分かりやすくしっかり明記した方が現代的ではないか」と発言した問題を取り上げ、閣僚の憲法擁護・尊重義務に反すると追及しました。
野沢法相は「記者の質問に答えたもので、法相としての見解ではない。参院憲法調査会長をしていた立場もあり、政治家、個人としての発言を申し上げた」などと弁明しました。
木島氏は、閣僚の憲法尊重義務(九九条)について「憲法を尊重してこれに違反せず、更にその目的を実現することに力を尽くすことを言う」(『註解日本国憲法』)、「閣僚の憲法改正に関する発言には、国会議員の場合と違った慎重さが求められる」(佐藤幸治京大名誉教授の著書)との引用をあげて、重ねて法相の発言を批判しました。
法相は「指摘の学説があることをふまえる」と答えました。