2003年10月2日(木)「しんぶん赤旗」
東京の新たな玄関口となる東海道新幹線品川駅が一日開業しました。同新幹線の新駅誕生は一九八八年三月の、新富士、掛川、三河安城の三駅以来。JR東海は、同時に列車の主力を「ひかり」から「のぞみ」に移す同新幹線開業以来の大幅なダイヤ改正を実施しました。
新駅開業で、東京南西部から新大阪方面への所要時間が短縮されます。JR東海はこれまでの東京駅の乗降客の三分の一が品川に移り、一日約六万人が利用すると見込んでいます。
同駅には一時間に最大で「のぞみ」が五本、「ひかり」が一本、「こだま」が三本止まるほか、構内には回送列車用の留置線が三本設けられ、将来は一時間十五本まで増発することも可能になりました。
「のぞみ」は一時間当たり現行の三本が最大七本となり、指定席料金も値下げされました。新たに、十五両編成の一−三号車が自由席(一、二号車は禁煙)となりました。
JRは、航空会社との競争を意識した「スピード、サービス向上」を強調していますが、「のぞみ」増発の一方で、「ひかり」は一時間当たり六本から二本に減ったことで、中高齢の利用者のサービスは置き去りにされました。
一つは「ジパング倶楽部」。会員資格は男性六十五歳、女性は六十歳以上で三千六百七十円の年会費を払えば、年二十回までJR全線の運賃、特急料金が二−三割引になります。今回の改正では「のぞみ」は従来通り割引対象外となりました。二人の年齢合わせて八十八歳以上の夫婦で利用できる「フルムーン夫婦グリーンパス」も「のぞみ」の指定・自由席とも利用できません。