2003年10月2日(木)「しんぶん赤旗」
本紙社会面の四コマ連載漫画「まんまる団地」が今日二日付で一万回を迎えました。一九七五年二月二十七日に連載がスタートして以来、二十八年間続いています。
作者のオダ・シゲさんは「あっという間でした。四コマ漫画は、アイデアが九割。周りの人のおもしろい話などよくきいて、参考にしている」と話します。
二十八年間の間には、「まんまる団地」より八カ月前に始まった東海林さだおさんの「アサッテ君」(現在九千九百六十七回)を途中で追いぬくという珍事もありました。植田まさし「コボちゃん」(七千六百十九回)、佃公彦「ほのぼの君」(六千八百三十九回)、いしいひさいち「ののちゃん」(二千三百一回)といった現在連載中の他紙の朝刊漫画の中でも最長です。
戦後では、加藤芳郎さんの「まっぴら君」が一万三千六百十五回で最高ですが、読者から「ぜひ二万回まで頑張ってほしい」という声が寄せられています。国民的人気のあった長谷川町子さんの「サザエさん」は六千四百七十七回です。
「まんまる団地」は、団地や会社を舞台として、人々の日常をほのぼのと描く作風が、長く人気を集めています。
「まんまる団地」が一万回を迎えると知って、びっくりしたのと同時にたくさんの拍手を差し上げたいと思った。この漫画はとてもレベルの高いユーモアとアイロニーの精神を持っていて、ずっとファンであった。「アサッテ君」の東海林さだおさんとは親しく何度も会っているが、その東海林さんを抜いて、朝刊では日本漫画史上現役最長寿のオダ・シゲさんにさらに大きな記録挑戦を望んでいます。(作家)