2003年10月1日(水)「しんぶん赤旗」
「大学の構造改革」の一環として、二十の国立大学が一日、十大学に統合します。昨年十月、山梨大と山梨医科大、筑波大と図書館情報大が新山梨大、筑波大となったのに続く国立大統合の第二弾。今回の統合で国立大の数は八十九となります。
統合するのは、東京商船大と東京水産大(東京海洋大)▽福井大と福井医科大(福井大)▽神戸大と神戸商船大(神戸大)▽島根大と島根医科大(島根大)▽香川大と香川医科大(香川大)▽高知大と高知医科大(高知大)▽九州大と九州芸術工科大(九州大)▽佐賀大と佐賀医科大(佐賀大)▽大分大と大分医科大(大分大)▽宮崎大と宮崎医科大(宮崎大)。
神戸商船大と九州芸術工科大をそれぞれ吸収する形で統合する神戸大、九州大以外は、従来の大学を双方とも廃止し、新大学を設立します。単科大学同士が統合する東京海洋大以外はすべて同じ県内の総合大学と医大など単科大学の統合。
文部科学省は予算配分などに競争原理を導入する「構造改革」を二○○一年六月に発表して以降、国立大統合の動きを活発化させました。
しかし、いったん○四年度中の統合が決まった埼玉大と群馬大が、教員養成学部の埼玉大への集約に対する群馬県側の反対から延期になるなど、都道府県を越えた統合は必ずしも順調に進んでいません。