2003年9月25日(木)「しんぶん赤旗」
全国商工団体連合会婦人部協議会(全婦協)は二十四日、全国の業者婦人の実態調査を発表しました。消費税が営業破壊税になっていることが浮き彫りになっています。調査は六、七月の二カ月間におこなわれ、全婦協の会員九千四百十七人が回答しました。
回答者の過半数が消費税をもらえずに身銭を切らざるをえない状況になっています(グラフ1)。消費税を「3%に戻してほしい」が22・9%、「廃止してほしい」は62・3%、計85%以上が消費税の減税や廃止を望んでいます。「営業を継続していくために最も大きな障害」は、「不況」がトップでした。
深刻な不況が続くなか中小業者の営業動向が二極化し、「営業収入だけで生活できるか」の質問に六割を超える人が「できない」と回答。前回調査の二〇〇〇年より8・5ポイント増えました。(グラフ2)
生活できない場合、「貯金の取り崩し」で補っているがトップ。「家計を圧迫しているもの」は「国保料・年金」「税金」、「借金返済」の順です。国民健康保険料の滞納による短期保険証の発行が9・7%から36・1%に三・五倍になっています。
業者婦人の健康状況が悪化しています。三年以上にわたり健康診断を「受けていない」人が三割を超す異常さです。三十九歳以下は56%が健康診断を受診していません。体の具合が「時々悪い」「悪い」とした人は、あわせて六割を超えます。そのうえ、四割の人が病院にいく必要があったのに行けなかった、と回答。理由は、「忙しくて時間がない」59・7%、「治療費が高い」19・5%などでした。
国民健康保険には、病気やケガをした場合の所得保障にあたる傷病手当、出産手当制度がありません。七割の人が、傷病手当などが「必要だ」と答えています。
回答者の24%を占めた女性事業主、開業年齢は二十、三十歳代が47%です。開業の動機として、「生活のため」「定年がない」「好きな商売をしたい」などをあげています。売り上げが「減った」「非常に減った」と回答した人は七割。開業にあたっての問題点として、(1)自己資金の不足・資金調達(2)営業販売先の開拓確保の困難(3)担保力、信用力―などをあげています。
要望する女性事業主への支援策は、多い順に(1)女性に有利な融資・債務保証制度(2)開業準備・資金調達の相談窓口(3)家事育児介護サービスの充実―となっています。(グラフ3)