2003年9月24日(水)「しんぶん赤旗」
二十三日、東京都内で開かれた消費税をなくす全国の会総会では、消費税増税は国民のくらしを直撃し、不況を加速させる大改悪だと小泉内閣への怒りが語られました。「増税にキッパリ反対」「最大の不公平税制 消費税の廃止」「選挙で増税ノーの議員を増やそう」と活発な討論がおこなわれ、「いまこそ『なくす会』の出番」との意気込みにあふれました。
「熊本の会」の坂本康男さんは、政府税調の対話集会で参加者から消費税増税に反対する発言がおこなわれ、フロアから共感の拍手が寄せられたと話しました。
「山口県の会」で事務局を務める山口孝さん(26)は、継続した粘り強い活動の大切さを訴えました。はじめは「増税は仕方ない」と言っていた人が、税金の使い道などをじっくり話すなかで「増税はけしからん」と署名した経験や、デパートの従業員に協力を頼んだら、一時間で八十人分の署名を集めてきてくれたことを紹介。「一つのきっかけが大きな運動をつくる。あきらめずに継続した運動を広げたい」と決意を語りました。
「静岡県民の会」事務局長の坂田博嗣さんは、学習と対話をすすめるためにジャンボビラをつくったら、いろいろな団体から注文が寄せられていると報告しました。
多くの世話人をつくり、活動を活性化させようと奮闘している経験を報告したのは、「宮崎県の会」事務局長の稲田勤さん(62)。県内で四回開いた学習会では、「弱い者いじめの消費税であることを広げていきたい」「みんな負担増ではやっていけないと言っている。増税をうのみにせず、国の財政のあり方を変えなければ」などの感想が出されました。「会と会員をつなぐネットワークを大事にして、三十の地域の会によびかけて世話人をふやして会員の力を引き出す努力をしている」と発言しました。
「消費税なくそうと十四年前から活動し、八十五歳になりました」と発言し拍手を浴びたのは、兵庫県の貫名和子さんです。お母さんと一緒に署名した小学生が、成人して入会したこともあるといいます。「平和と人権をないがしろにする消費税に『けしからん』という人が増えてきた」と、新しい会員が積極的に宣伝に参加し、答えられない疑問はすぐに勉強して活動を広げている経験を紹介。「権利を守り、希望のある二十一世紀を若者たちに引き継ぎたい」と語りました。
常任世話人の春山明さんは、「年金、社会保障費がピンチだから消費税増税が必要」という増税論を批判。「基金の取り崩しなどで財源は十分ある」とのべ、ごまかしを打ち破ることが大切だと語りました。
常任世話人の池田幹幸さん(日本共産党参院議員)も発言。前日に発足した第二次小泉改造内閣が、国民いじめの「構造改革」路線を引き継ぎ、本気で消費税増税をやろうとしている内閣だと批判。財界が法人税減税、消費税増税を自民党に迫っているなか「消費税を上げる環境にない」との小泉首相の発言は、国民の反対の声が弱まったらいつでも上げるということだと指摘。「十一月にも予定されている総選挙で一大争点にし、消費税増税を許さない議員を送り出そう」と訴えました。