2003年9月23日(火)「しんぶん赤旗」
「消費税の大増税をストップさせよう」と全国各地で消費税をなくす会がさまざまな形で草の根の運動を広げています。
千葉県柏市の消費税をなくす松葉町の会は、月一回、手づくり地域新聞を発行、地域の人たちとの対話を広げています。十九日には、事務局長の菅野清康さん(78)が、「柏消費税をなくす新聞」を持って市内の商店を訪問しました。
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時計、宝石、化粧品店を経営する小島良雄さん(61)は、「消費税10%」の記事を見て「昔は、五万円の時計が一日に十個も売れた時代もあった。今から見れば夢のようだった。でも、今は、ねえ…」と不況のなかで客が激減、売り上げが大幅に減ったと話します。
菅野さんが、全国の会の機関紙「ノー消費税」も広げながら会の活動内容を話します。
「消費税が3%から5%になったとき、買い控えで売り上げは減った。今は、不況もあってあのとき以上に購買力が減っている。消費税の増税を二ケタといっているけど2%上げられても業者の打撃は以前より大きい」と小島さん。
菅野さんが、「増税をやめさせるために多くの人が反対の声をあげないと」と話すと、小島さんは、「上げられたら大変。業者は、みんな反対だよ。弱いものいじめだなー」
菅野さんは、農家とも消費税のことで対話しています。「農家も消費税が徴収されるのか」という質問が寄せられました。菅野さんが、来年から年間一千万円以上の売り上げがあると農家でも消費税がかけられることを説明すると、「野菜とコメで一千万円以上の収入がないと暮らせない。所得税の他に消費税をとられるなんて」と怒りの声が返ってきています。
松葉町に消費税をなくす会ができたのは、二年前です。「だれでも参加できる運動にしたい」とはじめたのが、地域新聞「柏消費税をなくす新聞」の発行でした。読者は百五十軒になっています。新聞には地域の問題、福祉の問題、消費税についての情報を載せています。新聞を入れた封筒に名前を書いて届け、対話を続けています。
「福祉のためといっても消費税は、国民生活を切り捨てる不公平な税金。増税は生活が厳しい人ほど苦しむことになり、福祉の充実とは逆行です。増税反対の世論を大きくしてやめさせなくては」と菅野さん。
会は、柏市の消費税廃止各界連絡会による月一回の宣伝署名行動にも参加してきました。近く学習会を計画しています。
京都府内には、消費税をなくす会が百三あります。
京都市南区では、「なくす会」の会員たちが全京都建築労働組合南支部の人たちといっしょに、毎月二十一日の「弘法の日」に東寺の門前で宣伝、署名を訴えています。消費税が導入された時からずっと続けています。
左京区の「下鴨の会」は、署名や入会の訴えとシール販売をセットにしてとりくみ、会員を増やしています。
下京区の料理飲食業組合員などでつくる「なくす会」は、事務所に入会署名を置いて会員を増やし続けています。
消費税をなくす全国の会は二十三日、第十四回総会を東京都千代田区の全国教育文化会館で開きます。総会は、午前十一時から午後四時半まで。