2003年9月11日(木)「しんぶん赤旗」
消費税廃止各界連絡会は十日、業者団体、消費者団体など十団体に消費税引き上げ反対での共同行動を呼びかける申し入れをしました。
日本チェーンストア協会の今野一正理事は「消費税の増税には一貫して反対しています。この不景気のときに消費税率を上げれば消費者の消費マインドを冷やします。きょう、政府税制委員会を傍聴しましたが、四年後には税率を10%に引き上げるという。そんなことをする前に、政府は財政の見直しをすすめるべきです」と語りました。
日本米穀小売商業組合連合会の高野勝一専務理事は「消費税を上げるとか見直すとかいうのはいかがなものか。当面、より先をふまえた経済活性化のためには(増税は)適当ではない」と答えました。
日本百貨店協会の業務部の佐藤信彦氏は「業界としては、いま(税率を)上げることは困る、といっている」と表明しました。
日本青年団協議会の小川里津子社会女性部長は「消費税にはずっと反対の立場です。引き上げにも反対です。生活のなかで消費税の負担は大きなものがあります。引き上げが図られれば歯止めがなくなってしまうのではないか」と話しました。
消費税廃止各界連絡会は十日、東京都内で運営委員会を開きました。政府・財界から消費税の二ケタ増税の大合唱が続くなか、大増税反対の幅広い共同を広げるとともに、総選挙で消費税増税問題を大きな争点にしていくことを確認しました。
早坂義郎事務局長は、消費税の大増税反対の共同が急速にひろがっていると報告しました。宮城県で日本専門店会連盟仙台、みやぎ生協、主婦連、商政協、宮城県商工団体連合会など広範な団体が「消費税率引き上げをやめさせるネットワーク宮城」をつくって宣伝署名活動をおこなっていることや、京都各界連のよびかけにこたえ商店街組合や企業組合などを含めた百七十七団体が京都市議会への請願署名に賛同を寄せたことを紹介しました。
参加者たちは、「庶民増税をねらう政府税調の中期答申の中身が分かる宣伝物をつくり、学習会をすすめている」(神奈川県各界連)、「消費税問題の宿題が出ていた中・高校生などから毎日十通を超すメールがよせられ、『ホームページをみて、これまで消費税は必要だと思っていたけど、そうでないことがよくわかった』という声が寄せられている」(消費税をなくす会)と語り、運動を交流しました。
会議では、日本共産党の大門実紀史参院議員があいさつしました。