2003年9月6日(土)「しんぶん赤旗」
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泡瀬干潟を守る連絡会は五日、沖縄県那覇市内で記者会見し、沖縄市の中城湾にある泡瀬干潟の埋め立て予定海域でジュゴンのフンを発見したとして写真を公開しました。
フンの発見場所は、沖合い二キロほどの地点。埋め立てのための南側余水吐護岸の南西約五十メートル付近の海域で見つかりました。環境省は二〇〇一年から「ジュゴンと藻場の広域的調査」を実施し、この間、辺野古や嘉陽、屋我地などでジュゴンの生息を確認していますが、中城湾での藻場調査はおこなっていません。
泡瀬干潟を守る連絡会の前川盛治事務局長は、「フンが発見された海域は、ジュゴンのエサである『ウミヒルモ類』が広範囲に生息しており、ジュゴンとみられるはみ跡も発見されている」と述べ、同海域がジュゴンの生息地となっている可能性が高いことを指摘。
今後、関係各機関に対し中城湾でのジュゴン調査を早急に実施するとともにジュゴンの保全策を取ることを求め、調査・保全策が確定するまで埋め立て事業を中断することなどを要請していく方針を明らかにしました。