日本共産党

2003年9月6日(土)「しんぶん赤旗」

同僚が突然死、もうくたくた

青年交渉団が深夜バスで上京

京都の民青同盟 政府に実態訴え


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切実な実態を紹介しながら雇用問題の解決をもとめる青年たち=5日、参院議員会館

市田書記局長が激励

 京都府内の青年たち十七人が交渉団をつくって深夜バスで上京し、青年の切実な要求を実現してほしいと五日、各省庁に要請しました。交渉団は日本民主青年同盟京都府委員会がよびかけたもの。青年たちを日本共産党の市田忠義書記局長が激励しました。

 交渉団の要求は、青年の就職・雇用問題の解決、自衛隊のイラク派兵などの戦争協力反対、学費軽減や奨学金拡充など高等教育の充実−の三点が柱です。民青同盟の地坂拓晃府委員長は、「青年の就職・雇用の問題で大きな運動を起こそうと活動しています。先日の宣伝活動では、リストラされて求職中の青年や就職活動中の学生などから大きな反響をよびました。そうした深刻な雇用の実態を直接省庁にぶつけ、政策に反映させたいと思って交渉団をつくりました」と話します。

 参院議員会館で行われた厚生労働省への要請では、青年たち八人が自分の体験を交えて厳しい雇用の実態を訴えました。

 宇治市の向野可奈恵さん(26)は「五年間勤めたデザイン会社を数カ月前に辞めました。ほとんど毎日十二時間働き、終電もめずらしくなかった。人手が足りないなか、なんとかして早く終わらせようと手を尽くしましたが仕事が終わらない状態です。なのに残業代は払われませんでした。私が辞めてから二カ月後、同僚だった三十歳の男性が妻と子を残して仕事中に突然死しました。彼は四、五日徹夜して仕事をすることもあったくらいです。違法なサービス残業(ただ働き)を一刻も早くなくしてほしい」と訴えました。

 京都市左京区の河田杏子さん(24)は、子どもが好きで就いた保育士の仕事を辞めざるをえなかったつらさに涙を流しながら、保育の現場の過酷さを語りました。「一人で二十六人もの四、五歳児を担当していました。人手が足りず、職場はいつもピリピリした雰囲気。行事の準備やお便りなど、仕事を毎晩持ち帰り、家で残業していました。精神的にも体力的にも辞めざるをえない状況に追い込まれました。保育士をもっとふやして、子どもを安心して育てられるように財政的措置をしてほしい」

 昼には日本共産党の市田忠義書記局長(参院議員)が激励。市田氏は、刷りあがったばかりの日本共産党のポスター「若者に仕事を」を紹介しながら、「若者の就職難は日本の現在、未来にかかわる大問題です。志位委員長の追及に対して小泉首相も『看過できない問題』といわざるをえませんでした。党としても国会で引き続き追及するとともに、ポスター、ノボリ、ビラをつくって全国に運動をひろげます。道理ある要求をおさえ続けることはできません。世論で国会を包囲しましょう」とよびかけました。

 交渉団は、内閣府、文部科学省を訪れ、要請しました。この日の行動には、日本共産党の穀田恵二国会対策委員長・衆院議員、井上哲士、西山登紀子両参院議員、原としふみ衆院京都二区候補、成宮まり子衆院京都四区候補、光永敦彦京都府議らが要請に同席・激励しました。


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