2003年9月1日(月)「しんぶん赤旗」
三十四万人の打ち水で約一度の気温引き下げに成功―。夏の風物詩「打ち水」で、大都会のヒートアイランド現象を緩和しようと「大江戸打ち水大作戦」を企画した世界水フォーラム実行委員会事務局は、八月二十五日実施した同作戦の結果を三十一日までに発表しました。
銀座・今春通りなど都内四カ所に設けたイベント地区での観測によると、正午の打ち水直前の気温は平均三四・九度でしたが、打ち水開始後の午後零時十分には平均三三・九度になりました。
利用した水は、お風呂の残り湯、雨水、東京都の下水処理水など。終了予定の午後一時前に水が足りなくなってしまい気温が上昇した地区もありましたが、終了時の四カ所の平均気温は直前より〇・五度低い三四・四度でした。
打ち水をしていた正午からの一時間平均気温は三四・二度で、打ち水前の一時間平均より〇・三度、終了後の午後一時からの一時間平均よりも〇・四度低く、ヒートアイランド効果の抑制があらわれていました。
同大作戦には、東京二十三区内で推定約三十四万人が参加。作戦本部は、次回から「打ち水週間」を設け、全国に広げていきたいとしています。