2003年8月24日(日)「しんぶん赤旗」
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「どうやって開発したんですか」「うちでも扱いたい」。自作ヘリコプターや自転車に乗れない人用三輪車、福祉用品などに人だかりができます。横浜市内のパシフィコ横浜で二十三日、第十三回中小商工業全国交流・研究集会が始まりました。「商品・製品、技能・技術発表会」では、史上最大規模の百二十を超える出展者があり、商品開発や販路拡大について活発な交流が行われました。
関心を集めていたのは、群馬県の竹内製作所が開発した自走式雑草抜き取り機。刈り取りではなく抜き取り機は世界初で、特許を取得しました。長野県佐久民商の倉澤祥子さん(52)は、「発想がおもしろいね。前回の交流集会から、地元でも情報交換会をしています。集会では、未来が見えてくるような努力をしている業者と出会えて楽しい」と話していました。
オーダーメードの相談にのっていたのは、静岡民商の木工・塗装業者でつくる「やる木の会」。アジアからの逆輸入と不況に苦しむなか、仲間の自殺を機に、「自分たちでつくったものを自分たちで売れるように」と「会」を発足させました。木のぬくもりを生かし、保育園のロッカー、クギを使わないイス、浴槽で使えるイスなどを作っています。
会長の飯塚一郎さん(52)は、「職人たちだから、営業には慣れてないんですよ。さっき異業種のメーカーさんから『一緒にやれるといいですね』と言われました。この機会に広げていきたいですね」と笑顔で語りました。
同集会は、中小業者の役割を分析し、政府・大企業の政策への検討を加えるとともに、中小商工業の発展方向について交流と研究を行うことを目的に開かれています。