日本共産党

2003年8月17日(日)「しんぶん赤旗」

教員減り「臨時」急増

臨時教職員が学習交流集会

松江


 「教育に臨時はない」−−。教員の八人に一人といわれる臨時教員らが集う第三十四回全国臨時教職員問題学習交流集会=臨時教職員制度の改善を求める全国連絡会(全臨教)主催=が十六日、島根県松江市内で、三日間の日程ではじまりました。教育現場を転々とさせられている青年教師など約二百五十人が参加しました。

 開会全体会で、全臨教副会長で愛知教育大学の山口正さんが、一九九六年以降、個別指導や少人数授業の指導徹底で急増する臨時教員の実態について報告。山口氏の調査によると、この六年間で国立・公立・私立の教員が約二万八千人(3%)減るなか、「講師」は約二万八百人(118%)増えています。とりわけ小学校では、授業時間のみを持つ非常勤講師が七千人超・254%も増えていることを指摘しました。

 臨時教員を八年経験した広島県内の小学校教諭、上田寿世(ひさよ)さん(40)が記念講演。臨時教員運動のなかで詠んできた「ひっこすの? あどけなく問うこの子らに うまく語れぬ離任の理由」という短歌の一首を紹介しながら、ゆきとどいた教育へ、臨時教員の仲間が力を合わせていくことを呼びかけました。

 全体会ではまた、臨時教員の経験を採用選考審査で評価するよう求める署名や、県教委交渉を保護者とともにすすめてきた愛知県など各地の取り組みが報告されました。


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