日本共産党

2003年8月15日(金)「しんぶん赤旗」

病気悪化なら負担軽減を

難病新制度の医療費で要望


 難病の医療費自己負担が十月から変更されますが、「失業や病気悪化によって収入が減った場合は負担を軽減してほしい」とする声が患者団体からあがっています。

 いま一律定額の自己負担限度額が、新制度では所得によって七段階に区分されます。ただし、「災害等」で所得が前年度にくらべ著しく減った場合、認定された限度額より低い区分に移行できるようになっています。

 全国難病団体連絡協議会(全難連)など患者団体は「災害等」のなかに難病ゆえに収入が減る事態も含めるよう求めています。難病患者は病気の悪化によって休職、失業などを余儀なくされる場合が珍しくありません。収入は減少する一方で、濃厚な検査と治療が必要な時期に自己負担が重くのしかかります。

 厚生労働省の疾病対策課は「失業や病気の悪化にともなう減収も『災害等』に含めるかは都道府県の判断による。他の医療制度で同じ趣旨の規定があり、それとの整合性は必要」としています。

 また、全難連によると、この「災害等…」の説明文が六県でしか患者に送付されていないといいます。「患者が利用できるものについてはすべて記載するのが原則だ」と批判しています。

 この説明を提示しなかった理由として東京都は「制度の概要を知らせるのが先決で細部は追って連絡する」としています。が、実は「災害等」の範囲をまだ整理・検討できず、提示することができない事情があります。


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