2003年8月10日(日)「しんぶん赤旗」
日本共産党の西口光国際局長は八日、長崎市内でアメリカ共産党のジュディス・ルブラン副議長と会談し、一九八二年以来断絶していた日本共産党とアメリカ共産党との関係を正常化することで合意しました。
この会談は、ルブラン副議長が原水爆禁止世界大会に参加する機会に、日本共産党との関係回復を目的として実施したいと米側から申し出があり、日本共産党がこれに応じて実現したものです。
ルブラン副議長の来日に先立って、アメリカ共産党のサム・ウェブ議長とマリリン・ベクテル国際局長は、連名で日本共産党の不破哲三議長と志位和夫委員長に書簡(八月一日付)をよせ、「私たちはアメリカ共産党を代表して、両党関係の断絶にいたる時期にアメリカ共産党がおこなった日本共産党の階級的立場と自発性にたいする攻撃について、謝罪したい」とのべていました。
書簡ではまた、意見の不一致が生じた時には他党への攻撃や干渉ではなしに、相手に敬意を払いながら不一致点を表明しなければならないこと、過去のいかなる問題もすすんで検証し、過去の誤りを正して歴史から学ぶための建設的対話をおこなうことを強調しています。
ルブラン副議長は、この書簡について「これは来日前に私も加わって党指導部のなかで確認したものです」と説明。両党は、こうした点をふまえて関係正常化に合意しました。
会談を通じ、西口局長とルブラン副議長は、両党関係正常化を受けて、それぞれの党の政策や活動について説明しあいました。
一九八二年の両党関係の断絶は、アメリカ共産党のガス・ホール書記長(当時)が対ソ追随の立場から、日本共産党の立場を「反ソビエト、反労働者階級、反マルクス主義」などと一方的に攻撃する論文を発表したことから起こったものでした(日本共産党の反論「対ソ追従者の自己暴露―ガス・ホールの中傷に答える」は、赤旗一九八二年四月二十八日付、『日本共産党国際問題重要論文集13』に掲載)。
アメリカ共産党は今回の書簡で、このガス・ホール論文に直接言及し、「遺憾の意」を表しています。