日本共産党

2003年8月8日(金)「しんぶん赤旗」

ヤミ金口座閉鎖

長野知事が要請


 長野県は七日、法外な金利や暴力的取り立てで社会問題となっているヤミ金問題で、十一の金融機関の本店にたいし「ヤミ金融に利用されている疑いのある銀行口座を調査し、必要な場合、閉鎖などの適切な対応」を求める要請文を送付しました。田中康夫知事が同日の記者会見で明らかにしたもの。

 長野県では、県内の行政・経済・法律・警察・被害者団体を網羅した県ヤミ金融被害者救済緊急対策会議が定期的に会合を開き、専任相談員の予算化やヤミ金被害者の離職防止など数々の対策を講じてきました。

 県の要請先は、同対策会議から“ヤミ金業者が振込先として利用した”疑いが指摘された計三十九の口座がある十一の金融機関で、都市銀行や地方銀行が含まれます。

 要請文は、(1)ヤミ金の銀行口座にかんする調査(2)口座の閉鎖などの対応(3)実施状況の報告――を求めています。要請に応じない金融機関には「広く県民に知らせる義務がある」(田中知事)として企業名を公表する意向です。

 「死ぬか生きるかというヤミ金相談を毎日受けている」という県の担当幹部は、銀行には“公序良俗に反する口座を解約できる”普通預金規定があり、さらに本人確認法に基づけばヤミ金の架空口座は判別できると指摘。「内部規定や法律に沿った措置をとることは、銀行の社会的な責務ではないか」と語りました。


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