2003年7月18日(金)「しんぶん赤旗」
日本共産党の石井郁子議員は十七日の衆院青少年問題に関する特別委員会で、長崎市の幼児殺人事件で加害者の親を「打ち首に」などと発言した鴻池祥肇青少年担当相（政府の青少年育成推進本部副本部長）にたいし、「人権侵害の暴言だ」と批判し、撤回しない同相の辞任を求めました。
石井氏は、「考えなければいけないのは、なぜこんな事件が起きるのか、どうして防げなかったのかという問題だ。そこでの発言こそ求められているのに、“親を引きずり出せ、教師を引きずり出せ”では、問題の本質には迫れない」と指摘しました。
さらに少年法が当該少年のプライバシーについて出版物掲載を禁止していることに触れ、「（加害者の親をさらし者にしろという大臣の）発言はいけないというのが、いまの法体系だ」と指摘しました。
鴻池氏は、「少年法は守らなければいけない。道徳的にどうかといえば、親のコメントぐらいあっていい」との答弁に終始しました。
石井氏は、十六日の衆院内閣委員会で鴻池氏が「子どもの権利条約を承服しかねる」と述べたことを取り上げ、「政府が批准した条約にもとづいて行政を行うという気がないということか」と追及。鴻池氏は、「議事録を精査しなければ分からないが、承服できないとはいっていない。子どもの権利条約は当然認めるところだ」と述べました。
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