日本共産党

2003年7月17日(木)「しんぶん赤旗」

「昭和の日」法案

祝日法の精神に反する

衆院委 吉井議員、押しつけ批判


 日本共産党の吉井英勝議員は十六日の衆院内閣委員会で、「昭和の日」法案について質問しました。

 吉井氏は、祝日法の制定過程で確認された国民の祝日の選定基準が「新憲法の趣旨に副うべきこと、国民大衆をあげて容易に納得し、参加し得べきもの」だったと指摘。 こうした基準を受けて、明治天皇の誕生日「明治節」はなくなり、昭和天皇が死去した際、四月二十九日を「昭和の日」として残せなかったとする政府答弁を紹介し、「いま改めて『昭和の日』を設け何を国民に記念し、感謝せよと言うのか」とただしました。

 法案提出者の長勢甚遠議員(自民)は「激動の昭和を顧み、将来への指針とする」と述べ、「記念」、「感謝」の具体的内容を示しませんでした。

 吉井氏は、世論調査を示しながら、昭和という時代についての国民の受けとめ方は、年齢や対象年代によって非常にさまざまであると強調。にもかかわらず、「昭和天皇の誕生日が昭和を象徴する日だと決めつけ、祝いや感謝を押しつけるのは、多様な国民感情にも合わず、結局、天皇をたたえる祝日を設けることになる」とのべました。

 長勢氏は「多くの人々が憲法にもとづく象徴天皇の誕生日を昭和を象徴する日として考えている」と答弁しました。

 吉井氏は、国民の合意のないまま、わずかな質問時間で審議を打ち切るのは、国民あげて納得し、参加し得るものとする祝日法案の趣旨にも反すると批判しました。


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