2003年7月1日(火)「しんぶん赤旗」
障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会と全日本視覚障害者協議会、全国肢体障害者団体連絡協議会、障害を持つ人の参政権保障連絡会の四団体は三十日、片山虎之助総務相に「巡回による在宅投票制度の創設など、障害をもつ人が参加しやすい選挙の実現を」と申し入れました。申し入れには、宮本岳志、八田ひろ子両参院議員が同席しました。
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要望書では、投票にいくことも、自分で投票用紙に候補者名を書くことも困難な筋委縮性側索硬化症患者の投票権を争点にした裁判の判決(二〇〇二年十一月二十八日、東京地裁)が、選挙権を行使できるような投票制度がなかったことは「憲法に違反する状態であった」とのべていることを指摘。障害をもつ人の参政権を保障するために、「在宅投票制度」の創設や家族による代理投票を認めることなどを求めています。
申し入れで、視覚や聴覚などに障害をもつ人たちは、「土日はガイドヘルパーを利用できず、投票所にいくのに苦労した。点字による郵便投票を復活してほしい」、「聴覚障害者は、テレビでも、選挙情報を知ることが難しい。どうしても選挙に行けない人が多くなる」などと訴えました。
申し入れに応じた片山総務相は「十分検討する」と答えました。