2003年6月25日(水)「しんぶん赤旗」
一、日本共産党第七回中央委員会総会は、党綱領改定問題を主要議題として、六月二十一日から二十三日までの三日間、党本部で開かれた。
一、総会には、幹部会が決定した綱領改定案が提案された。総会初日に、不破哲三議長が幹部会を代表して、綱領改定案の提案報告をおこなった。
不破議長は冒頭、改定の主眼は、(1)国民によりわかりやすい表現にすること、(2)一九六一年の綱領採択以後四十二年間の情勢の進展、党の理論・政策活動の発展を反映させること−−であるとのべた。そのうえで、用語問題や理論問題にもふみこみながら、綱領案の章ごとの説明をおこなった。とくに、情勢の規定の問題、天皇制の問題、「帝国主義」の規定の問題、民主主義革命とそこで実行される民主的改革との関連の問題、この革命を推進する統一戦線および統一戦線政府にかかわる概念の簡素化の問題、社会主義・共産主義社会の新しい特徴と展望をあきらかにした問題などについて、内外情勢の発展や党の理論的・実践的到達をふまえて、深い解明をおこなった。
一、総会では、綱領改定案と提案報告について活発な討論がおこなわれ、四十人が発言した。
一、総会三日目の冒頭に不破議長が発言し、総会で提出された意見にもとづく綱領案の修正を提案するとともに、出された質問や意見に詳細に答えた。討論を終結した後、不破議長が討論の結語をのべた。
不破議長は結語のなかで、今度の改定案が、日本共産党の綱領の歴史のなかでもつ意義を、(1)民主主義革命論を現実的で合理的なものに仕上げたこと、(2)未来社会の展望を創造的に開拓したこと、(3)二十一世紀を見通した世界情勢論を展開したこと−−の三点にまとめて詳論した。不破議長は、現行綱領を確定した一九六一年、第八回党大会当時の党勢拡大のうねりを想起した総会発言にもふれながら、綱領案討議の運動のなかで、当時のような勢いを二十一世紀の日本でふたたびまきおこそう、この中央委員会が全党の先頭に立って“新たな決意と展望、胸おどるロマンをもって奮闘しよう”とよびかけた。
一、総会は、綱領改定案とそれにかんする不破議長の報告・発言・結語を、全員一致で採択した。
一、総会は、幹部会の提案をうけて、第二十三回党大会を十一月二十二日(土)に招集すること、議題は、大会決議と中央委員会報告、党綱領の改定、新中央委員会の選出、その他とすることを確認した。また、党綱領改定案とそれについての報告などの読了・討議のすすめ方、意見の処理や公開討論の方法などについて確認した。
一、総会は、筆坂秀世同志の党規律違反について報告をうけ、党規約にもとづく処分として筆坂同志を中央委員から罷免するという幹部会の提案を承認した。その内容は、別途、書記局から発表することを確認した。