2003年6月20日(金)「しんぶん赤旗」
日本共産党国会議員団厚生労働部会は十八日、厚生労働省が発表した「サービス残業解消対策指針」と「過重労働防止通達」についての学習会を衆院議員会館内で開き、一都三県の党組織などから約五十人が参加しました。
部会長の小沢和秋衆院議員が「労働基準法改悪案の有期雇用と裁量労働制の拡大という重大問題を撤回させるために全力を尽くしたい。同時に、サービス残業根絶に向け、二つの通達を生かして大きな運動を起こしたい」とあいさつしました。
厚生労働省労働基準局の担当官は、「サービス残業解消対策指針」は、賃金不払い労働を行わない企業にしていくために労使が主体的にとりくむ内容を明らかにしたものだと説明。「過重労働防止通達」は、医学的知見をもとに時間外労働と健康障害の関係について具体的数値を示したことに意義があるとしました。
サービス残業を生む労働時間の自己申告制や人員不足の問題などについて質問が出されました。
参加者からは、「始業・終業時刻の記録が義務づけられたが、待ち時間は労働時間の範囲外とするなどの攻撃が強まっている。生の声をつきつけて、是正を求めたい」(造船大手)、「新しい指針は運動の成果だと実感した。サービス残業を広げる労働基準法改悪案の廃案をめざしてがんばりたい」(東京・大田区)などの意見が相次ぎました。