日本共産党

2003年6月18日(水)「しんぶん赤旗」

沖電気、残業代支払う

不払い分 500人に7000万円


 通信機器メーカーの老舗・沖電気工業(東京都港区、篠塚勝正社長)で、違法な不払い残業があったとして、約五百人の労働者におよそ七千万円の残業代が四月の賃金支払日に支払われていたことが十七日までにわかりました。労働者数は組合員の一割を超えるもので人数・金額ともにこれまでにない大規模な是正です。

 昨年来続いている沖電気の不払い残業是正は、総額で一億円に達します。今回の是正は昨年三月、沖電気・芝浦に勤務する技術者・菅野基視さん(52)が労働基準監督署に個人申告したことがきっかけです。菅野さんは「沖電気の職場を明るくする会」メンバーの同僚三人で、職場に不払い残業が横行していることを訴えてきました。国会では日本共産党の吉川春子参院議員が質問でとりあげ、坂口厚労相が調査を約束。監督署が立ち入り調査に入り、同年九月に過去二年間約千時間分の不払い残業代二百五十万円が菅野さんに支払われました。

 社会的批判を受けた会社は、〇二年三月まで一年間分の不払い残業について、全社実態調査を実施。その結果に基づく支払いが今回の是正となりました。

 しかし、会社は職場の労働者に今回の是正を説明しておらず、四月に支払われた特別報奨金(一時金の一部後払い分)に不払い分を加えて支払ったもので、ほとんどの労働者が是正された事実を知らされていません。

是正の事実を会社は発表せよ

 菅野基視さんの話 昨年から続いてきた不払い残業問題が、五百人もの規模の労働者に是正され一応決着したことは、よかったと思います。ただ、会社が是正の事実を正式に発表していないことに不満を感じています。是正の事実を職場に早急に知らせていきたい。


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