2003年6月17日(火)「しんぶん赤旗」
沖縄県金武(きん)町で五月下旬、女性に暴行を加え乱暴したとして、県警捜査一課と石川署は十六日、暴行致傷の疑いで、米軍キャンプ・ハンセン所属の米海兵隊上等兵ホゼ・トーレズ容疑者(21)の逮捕状を取りました。同容疑者は容疑を否認しているといいます。
度重なる米兵による凶悪犯罪に対し沖縄県では、米軍人・軍属の地位を定めた日米地位協定の改定を求める超党派県民大会の開催を求める声が広がっています。
同容疑者の身柄は同日現在、米軍側にあります。日本側は、殺人と女性暴行の「凶悪犯罪」に限っての起訴前の身柄引き渡しという一九九五年の日米地位協定の運用改善合意にそって、米側に身柄引き渡しを求める方針です。同合意では、米側は「好意的考慮を払う」としていますが、昨年の米兵による女性暴行未遂事件では引き渡しは拒否され、今回の米側の対応が注目されます。
調べによると、同容疑者は五月二十五日午前三時十五分ごろ、同県金武町の飲食店で一緒に酒を飲んでいた沖縄本島内に住む十九歳の女性を近くの住宅敷地内に連れ出し、顔を殴った上、暴行した疑い。女性は鼻の骨を折るなど三週間のけがを負い、同月二十六日に告訴しました。
党沖縄県委員会と同県議団は十六日、外務省の沖縄事務所を訪れ、今回の事件に抗議し、日米地位協定の抜本改定、在沖米軍基地の撤去を求めました。