2003年6月7日(土)「しんぶん赤旗」
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参院本会議は六日、小泉純一郎首相のエビアン・サミット(主要国首脳会議)報告と各党による質疑をおこない、日本共産党の緒方靖夫議員が質問に立ちました。
緒方氏は「米国の単独行動主義か、国連中心の多極世界かの対立が見て取れるサミットだった」と指摘。国連憲章の平和のルールに反する米国のイラク戦争を支持した日本政府は、今後も米国とともに「国連中心の多国間協調に反する道」を進むことになると批判しました。
「イラク戦争の『根拠』とそれを支持した『理由』が鋭く問われている」として、戦争の「根拠」とされた大量破壊兵器がいまだに発見されないことを指摘。UNMOVIC(国連監視検証査察委員会)のブリクス委員長の米英批判と、小泉首相の国会答弁をあげ、「米英の言うことをうのみにして、日本の進むべき道を誤らせた」と首相を追及しました。
首相は「数々の疑惑をみれば、イラクに大量破壊兵器が存在しなかったとは考えられない。米英軍の捜索を注視する」とのべるだけでした。
緒方氏は北朝鮮の核開発問題について、同国が「軍事力の強化をすべてに優先させる『論理』を掲げているもとで、その誤りを道理をもって真正面から説く外交が求められているのではないか」とただしました。さらに日本政府の対応について、「北朝鮮に対する『圧力』ばかりが独り歩きするなら、問題解決にはならない」と指摘しました。