日本共産党

2003年6月5日(木)「しんぶん赤旗」

主要食糧法「改正」案

主食の米、市場原理任せに

中林議員質問 農家9割切捨て


 日本共産党の中林よし子議員は四日の衆院農水委員会で、主要食糧法「改正」案について質問、主食の米を市場原理に任せる問題点についてただしました。

 同法案では、米の集荷、卸、小売について規制を撤廃するとともに、二〇一〇年までに農地を大規模な農家四十万戸に集積する目標を持ちこんでいます。一定規模以上の農家には「担い手経営安定対策」を実施しますが、九割の農家がこの「対策」の対象外となり、事実上切り捨てられることになります。

 中林氏は、「四十万戸構想」について、政府の「生産調整研究会」の座長でさえ、「できない」と農水委員会の参考人質疑で発言していることを指摘。「『絵に描いたもち』を押しつけ、九割を超える稲作農家を切り捨てることは許されない」と批判しました。

 亀井農水相は「水田農業の構造改革を加速化する努力をする」と繰り返しました。

 大規模農家の対策について、中林氏は、百ヘクタールの農地を経営する稲作農家が、「これ以上価格が下がったらやっていけない」と言っていることを紹介し、価格保障こそ重要だと強調。北村直人農水副大臣が「国が悪いと言っているだけでは駄目。農家の意識改革が必要」などとのべたのにたいし、中林氏は、イギリスが戦後食料自給率を高めたのは、財政支出を含めた価格政策があったとのべ、「国が責任をもってやるべきだ」と強調しました。


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