2003年6月4日(水)「しんぶん赤旗」
神戸製鋼所(水越浩士社長、本社・神戸市)が、加古川製鉄所(兵庫県加古川市)の労働者約二百五十人にサービス残業(ただ働き)させていたとして、労働基準監督署から是正勧告を受けていたことが、三日までに明らかになりました。労働者と日本共産党の職場支部、平松順子衆院比例・兵庫二区候補らのとりくみが実ったものです。
今回問題になったのは、同製鉄所で昨年十月と十二月に発生した事故の事後処理にあたった企画部門の社員らのサービス残業。事故後に労基署が立ち入り調査した際、十−十二月の三カ月間、就業管理表に残業時間が適正に記入されていないことが判明し、四月に未払い賃金を支払うよう勧告しました。水越社長は、「社内のコンプライス(法令順守)委員会でも議論し、対策を取りたい」(二日)とのべています。
同製鉄所のサービス残業をめぐっては、二〇〇一年五月に平松さん(当時参院候補)らが兵庫労働局に、「家に帰ってくるのは夜の十一時すぎで普通。遅いと朝の五時、六時…しかも残業手当は月に一、二時間」という労働者の妻の告発を紹介し、是正を要請。兵庫労働局側は、「(サービス残業の)情報があったところは監督をかける。加古川もたぶんそういう方向になる」と調査・監督を約束していました。
党神鋼支部も、サービス残業の根絶や、トラブル発生時の時間外労働の厳格な管理を以前から要求してきました。