日本共産党

2003年6月2日(月)「しんぶん赤旗」

創価学会・公明票と
自民党元幹事長


 〇…八日投票の札幌市長選の応援のため二、三両日現地入りする予定の自民党の野中広務元幹事長は、街頭に立たずホテル内で公明党札幌市議団と懇談、公明党北海道本部へ出向いて道本部役員と懇談というスケジュールです。

 野中氏には公明党の藤井富雄常任顧問(東京都議)が同行する予定。藤井氏とのコンビ遊説は、五月の徳島県知事選でも見られた野中氏の最近の選挙応援パターンです。五月二十四日、福岡市であった全国特定郵便局長会総会へ出席したさいも野中氏はわざわざ創価学会九州文化会館に立ち寄っています。

 〇…自民党橋本派若手議員は「野中氏は公明・創価学会票を自民党へ振り向けさせるブローカー(仲買人)に徹することで政治的影響力を誇示しようとしている」と冷ややかです。

 だが、公明党・創価学会票を自民党に引き寄せることが“商売”として成り立っているのが自民党の今の実態です。

 ある政治評論家は「前回総選挙で自民党の衆院選挙区当選議員百七十七人のうち四十人は公明党・創価学会の支援がなかったら落選だった」と分析します。昨年秋の公明党大会で小泉首相は創価学会の池田大作名誉会長を持ち上げ、直前の国政補選での支援に感謝を表明しました。

 〇…とはいえ「創価学会八百万票といわれるが日本の全有権者は約一億人いる。投票率が八%高くなれば“創価学会効果”をゼロにできる」(五月二十四日 東京都内の無党派市民の会合で)との見方もあります。

 経済失政と国民負担増政策で加速する自民党の支持基盤の崩れ=自民党離れを“創価学会効果”で埋めるのにも限度があります。

 一年後に迫る参院選、早ければ数カ月以内にもある解散総選挙。政界は選挙モードです。自民党としては、悪政で足場を崩した分、創価学会・公明党票という石を積み上げる際限のない「賽(さい)の河原の石積み」を休みなく続けるしかないのでしょう。


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