日本共産党

2003年5月29日(木)「しんぶん赤旗」

自民 “危機”生保から14億円

一方で予定利率下げ救済策

国民には保険金カット

佐々木議員が追及


 自民党は生命保険の「予定利率引き下げ」など国民負担を押しつける政策を打ち出しながら、生命保険会社から一九九二年以降の十年間に十三億八千五百万円もの献金を受け取っていた――日本共産党の佐々木憲昭議員は二十八日の衆院予算委員会で、こうした実態を暴露し、追及しました。

 佐々木氏が、「予定利率引き下げ」について、「保険は契約が命なのに、『契約違反』を政府が決めて国民に押しつけるのは、保険事業そのものに対する不信感を広げることになる」と批判したのにたいし、小泉首相は「一つの選択肢を提供した」と合理化しました。

 佐々木氏は、生命保険会社からの献金には、千代田生命、協栄生命など赤字続きで破たんした七社が含まれ、破たん直前まで献金させられていた事実を提示。「経営危機にある保険会社から十四億円も吸い上げていながら、国民には保険金、年金などのカットでツケを回すやり方を、これからも続けるのか」と迫りました。

 小泉首相は「吸い上げているというのは語弊がある。どの政党も国民の献金で政治活動をしている。その一環だ。政治資金規正法のあり方については検討中だ」と開き直りの答弁。

 佐々木氏は「国民の税金を使って仕事をする会社からの献金規制については、昨年私も提起したが、一年半たっても何も出てこないではないか。しかも、(生命保険会社に)国民の税金を注ぎ込む仕掛けをつくり、国民には負担を押しつける。こういうやり方は即刻やめるべきだ」と批判しました。


生命保険会社各社の自民党(国民政治協会)への献金
(1992〜2001年の10年間の合計、上位10社)
日本生命2億8186万円
第一生命2億2748万円
住友生命2億 452万円
明治生命1億2676万円
朝日生命9805万円
三井生命8055万円
安田生命7986万円
千代田生命4893万円
(2000年破たん、8年分)
大同生命4295万円
協栄生命3343万円
(2000年破たん、8年分)
注:1万円未満切り捨て


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