2003年5月26日(月)「しんぶん赤旗」
日本共産党の第六回中央委員会総会は二十五日、前日に引き続いて討論をおこない、二日間で四十九人が発言しました。志位和夫委員長が結語をのべ、幹部会報告と結語を六中総決定として全員一致で採択し、二日間の日程を終えました。
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討論の結語に立った志位委員長は、CS通信で一万人近い全国の党員が報告を聞き、千通近い感想が寄せられたとして、「討論でも、全国からの感想でも、幹部会報告が提起した内容の全体が積極的に受け止められた」とのべました。
「情勢をどうとらえるかは、大きな主題だった」として、イラク戦争や北朝鮮問題、有事法制の問題で、一部にもやもや感、悲観論も生まれていたが、「報告はそれにたいするわが党の大きな見方をしめした」と強調。情勢を「一断面」でなく、「歴史の大きな流れ」のなかでとらえる「科学の目」が大切だとして、米国の覇権主義が猛威を振るっているようにみえるが、この立場でみれば、人類の歴史の進歩は画然としてくる、とのべました。この世界論の根本には、二十世紀を「社会進歩の事業が多くの激動と曲折を経ながらも確実に前進した世紀」として、二十一世紀を展望する日本共産党の「二十世紀論」があり、世界史の本流にたつ日本共産党の本領への確信を全党のものにしようとよびかけました。
そのうえで、「自民党政治には世界の流れをとらえた外交の見地はかけらもない」として、小泉内閣の対米追従外交を批判。「世界史の流れに逆らう逆流に決して未来はない」と強調しました。
いっせい地方選挙の総括と教訓については、全国から「気持ちにぴったりする」「すっきりした気持ちで前進したい」などの感想が寄せられたことを紹介し、討論で深められた二つの問題に言及しました。
第一は、議席が全体として後退という残念な結果となった選挙だからこそ、指導にあたるものの姿勢が試されるということです。「後退のなかからも積極的な中身は確信にする。何ものも恐れない科学的精神で自己分析をおこなうという両面が大切です」と強調するとともに、「選挙でえた教訓をただちに次のたたかいに生かしていこう」とのべました。
第二に、「後退した場合、どこに構えの弱点があったかの具体的究明ぬきに党の基礎力量だけに原因をもとめたら、つぎの展望をただしくつかめない」として、「五中総決定にもとづく構えとたたかいをつらぬいたか」「党の基礎力量」という「二つの大きな問題点」の両面を正確にとらえ、総括を深めてほしいとよびかけました。
国政選挙と「党員・読者拡大の大運動」について志位氏は「構え」の大切さをのべ、「『おしもどされた力関係からおしかえし、さらに前進を』を合言葉にしよう」とよびかけました。
総選挙と参院選では、二〇〇一年参院選での四百三十三万票という「起点」をリアルに直視しながら、小さな守りのたたかいにしてはならないとし、「志は大きく」新たなたたかいにのぞもうと強調。日本共産党の躍進をおしとどめようとする反動連合の反共攻撃は激しいが、大局的にみれば“落ち目の反動派の悪あがき”であり、これを打破すれば新しい情勢の局面が開けてくるとのべ、情勢を前向きに突破し、大志をもって党の新たな上げ潮をつくる挑戦をよびかけました。
そして、「選挙でも、『大運動』でも、党が持っている活力に自信をもち、現にもっている活力すべてを引き出すとりくみが大切」と強調。それぬきに「高齢化」と嘆いては展望が出てこないとのべました。同時に、若い世代を結集するための探求と努力を、長期的な展望をもって全党がおこなう大切さも強調しました。志位氏が、この総会の成功を力に国政選挙の勝利、「大運動」の成功を必ずかちとろうとよびかけると、参加者は拍手でこたえました。