2003年5月25日(日)「しんぶん赤旗」
日本共産党の不破哲三議長は、第六回中央委員会総会一日目(二十四日)の午後の討論で、幹部会報告で提起された国際・外交問題の二つの点――イラク戦争をめぐる世界情勢のとらえ方および北朝鮮問題への外交方針について、発言しました。
第一のイラク戦争をめぐる情勢の問題では、不破氏は、一部に「国連無力論」など悲観的な見方が出ているが、イラク戦争反対の国際的な世論と運動は史上空前のもので、幹部会報告がおこなっているように、ベトナム戦争当時との比較論はその意義を鮮明につかむ上で重要だと強調。とくにイスラム世界の変化および平和を願うすべての個人・団体・政府の共同をめざした日本共産党の野党外交の広がりなどを、具体的に紹介しました。
第二の対北朝鮮外交の問題では、今回の提起が、北朝鮮問題の解決をめざす積極的な提案として重要な意義をもっていること、そこには、日本と北朝鮮との国交正常化だけでなく、東北アジアの安定と平和の立場からも、北朝鮮自身の安全保障の立場からも大きな意味をもつ提案であること、そこでは、日本共産党が北朝鮮の状況を歴史的にどう見ているかも、率直に述べられていることを、指摘しました。そして、その前提として、六八年の訪朝団の一員として、いわゆる「南進」問題の経緯を語るとともに、それ以後の北朝鮮の無法な国際行動とそれをめぐる批判・論争の経過の解明もおこないました。