2003年5月23日(金)「しんぶん赤旗」
平沼赳夫経済産業相は二十二日、「資金繰り円滑化借換保証制度」で銀行などが条件変更をしている案件の借り換えに応じなかったりしていることについて、「制度に逆行することだ。個別案件を知らせていただければ、金融庁とともに厳然とやらさせてもらう」とのべ、銀行の貸し渋りに厳しく対処していくと答えました。同日の参院経済産業委員会で日本共産党の西山とき子議員の質問に答えたものです。
二月十日から実施している同制度は、五月十六日現在、十一万一千百件が利用し、保証実績額は一兆七千三百九十八億円です。
西山議員は、京都の事例をもとに、銀行が条件変更をした案件の借り換えを認めなかったり、借換保証を申請すると「新たな条件変更になり、銀行の貸付ランクが一つ下がり、新規融資が受けられなくなる」と断る理由にしていることをとりあげ、公的制度として中小企業の資金繰りを改善する借換保証制度をゆがめるもので、銀行の姿勢を直ちに是正させるべきだとのべました。平沼大臣は、「あってはならないことだ。金融庁とともに徹底してきたところであり、今後も厳しく対応していく」とのべました。
これは、中小企業家同友会全国協議会から重点要望事項として日本共産党国会議員団に要請されていたものです。
また、無担保保険の五千万円以下の借り換えについて、義務がないのに第三者保証人を求められている事例を西山議員が指摘したのにたいし、杉山秀二中小企業庁長官は「国の制度は、一本化して五千万円以下ならば第三者保証人を求めることはしない」と答えました。