2003年5月23日(金)「しんぶん赤旗」
福田康夫官房長官は二十二日、参院有事法制特別委員会で、憲法で禁じられている集団的自衛権の行使を容認する政府判断を早期におこなうことに意欲を示しました。民主党の若林秀樹議員の質問に答えたもの。福田氏は「国会で議論をもう少し進めていかないといけない。そういう状況を見ながら内閣として判断する時期が来るのかなと思っている。いつの内閣になるかわからないが、一日も早からんことを祈っている」とのべました。
若林氏は「(自衛隊が)武力攻撃事態、武力攻撃予測事態で(米軍とともに)行動しているとき、第三国から組織的・計画的に攻撃され、日本が報復できないということは、米国民には考えられないことだ。その瞬間、日米(同盟)関係は崩壊する」と主張。「当たり前のことは先送りするべきではない」とのべ、集団的自衛権の行使を容認すべきだと求めました。
また、若林氏は「日米同盟には、米国の他国との関係が日本に影響するリスクがある。(米国の戦争への)巻きこまれ論はここに依拠している部分がある」と質問。石破茂防衛庁長官は「リスクが全くないということはない。そんなうまい話があると思う方がおかしい」とのべ、米国の戦争に巻きこまれる危険について、当然視しました。