2003年5月20日(火)「しんぶん赤旗」
日本共産党の宮本岳志議員は十九日の参院個人情報保護特別委員会で、警察官の個人信用情報がサラ金業者の武富士から警察に提供されていた事実を暴露し、調査と国会への報告を求めました。警察庁の栗本英雄刑事局長は「調査して、調査状況を踏まえて国会に報告する」と約束しました。
宮本氏は「信用業界から決して外に出してはならない個人情報が、違法に提供されていた」として、警察署長(当時)が、部下の借金の有無を調べるために、武富士に個人信用情報を提供させていたことを示す文書を提示しました。この文書は、武富士の元幹部が在職中に警察からの依頼でおこなったJDB(ジャパンデータバンク)のデータベースへの不正なアクセス記録です。
宮本氏は「こんな大問題が調査もされないようでは、法案を審議できない」として、調査して国会に報告するよう繰り返し要求。野党理事・委員も詰め寄るなか、警察庁に調査を約束させました。
これに先立ち宮本氏は、十五日の同委員会で暴露した警察から武富士への犯歴データ流出疑惑と、見返りとして武富士が警察へビールや時計などを届けた贈賄疑惑をとりあげ、「調査したのか」と追及。栗本刑事局長が「捜査のなかで事実関係をふまえて対処する」と繰り返したのにたいし、宮本氏は「なぜ、調査して報告するといえないのか」と抗議し、何度も審議が中断しました。